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 【2015年カレンダーは2種類!】A4ポスタータイプ(縦)と2013年までと同様のA4冊子タイプ(横、上開き)の2タイプです。全部がツシマヤマネコの写真です。
 冊子タイプは間もなく完売です!

2012年9月21日金曜日

9月のカヤネズミ

少しずつ涼しくなってきました。

9月のカレンダーですが、風景だけではなく、左下にはススキと一緒にカヤネズミがいます。

カヤネズミ(学名 Micromys minutusは日本で一番小さなネズミです。
(世界最小のネズミはアフリカ南部に生息するコビトハツカネズミ Mus minutoides だそうです)
日本では本州(太平洋側は福島県以南、日本海側は石川県以南)、四国、九州(対馬も)、隠岐や淡路といった島にも生息しているそうです。

皆さんはススキやチガヤなどの中に葉っぱが丸まったものを見かけた事はありませんか?
鳥の巣だと思っているものでもカヤネズミの巣かもしれません。

カヤネズミの繁殖期は関東だと夏、九州などでは春(~初夏)と秋(~初冬)の2回あるのだそうですが、この時にススキなどの葉を使って繁殖用の巣を作り、この中で出産・子育てをします。
1回の繁殖期に複数回出産し、1回の出産で5頭前後の子を産むそうです。
・神奈川県立生命の星・地球博物館 自然科学のとびら10巻4号:最小のネズミ「カヤネズミ」
http://nh.kanagawa-museum.jp/tobira/10-4/yamaguchi.html
・東京ズーネット うごく!動物図鑑:カヤネズミの巣作り(動画)
http://www.tokyo-zoo.net/movie/mov_book/0302_03/index.html
・NHK for School:カヤネズミの巣作り(動画)
http://cgi2.nhk.or.jp/school/search/freeword.cgi?kw=%E3%82%AB%E3%83%A4%E3%83%8D%E3%82%BA%E3%83%9F%E3%81%AE%E5%B7%A3%E4%BD%9C%E3%82%8A&cat=c

この時期のカヤネズミは子育て中で、巣には触れず、遠くから優しく見守って下さい と、全国カヤネズミ・ネットワーク(カヤネット)が呼びかけています。
このHPにはカヤネズミの色々な情報が掲載されていますし、営巣の情報も集めているので、巣を見かけた方は報告してはいかがでしょうか。
・全国カヤネズミ・ネットワーク
http://kayanet-japan.com/

9 件のコメント:

  1. こんにちは。カヤネズミに興味があって調べていくうちに、日本で最初に捕獲された標本が対馬のカヤネズミらしいことを知りました。豆酘のあたりだそうです。対馬ではカヤネズミのことを別の方言で呼んでいたりもするのでしょうか??もしご存じでしたら教えていただければうれしいです。

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    1. コメント、情報、ありがとうございました。

      対馬での捕獲というイギリス人のアンダーソンが採取して、トーマスが記録した(?)時ですね、きっと。ツシマヤマネコもその時に持ち帰られて、記載されたとか。でもそれが日本最初とは知りませんでした。

      対馬での方言ですが、聞いた事がありません・・・。でも、あれだけ目立つ巣を作るのですから、何かありそうです。
      今度年輩の方などに聞いてみて、わかったらお知らせしますね。
      しばしお待ちくださいm(_ _)m

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  2. ありがとうございます。どうも「カヤネズミ」の語源がよくわかっていないようなのです。最初は、ハッカネズミ、ハカネズミなどとも呼ばれていたようですが、1920年代の報告書には「九州には『かやね』という野鼠がいる」という一節があり、当時から対馬の個体が知られていたことを考えると、ひょっとすると「カヤネズミ」という呼び方は対馬発祥なのでは??という気もしています。ツシマヤマネコとの関係もとても気になっています(ちなみにネコ派です。ツシマヤマネコは井の頭と富山市ファミリーパークでじっくり観察できました。さすがに面構えがうちの拾われ子ネコとはまるで違います)。

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    1. カヤ(やススキ)に巣を作るからカヤネズミなのだと思っていました!
      なるべく多くの方に聞いてみようと思うので、少し時間がかかりそうですが、どうぞお待ちください。

      ツシマヤマネコにとってカヤネズミがどのぐらい重要な餌になっているか、私も気になります。
      ツシマヤマネコは(イエネコも)あまり目がよくないと言われていて、動くものでないとあまり識別できないらしいです。するとカヤネズミを見つけるのは結構難しいのではないかという気がするのですが・・・どうなのでしょう。

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  3. ありがとうございます。お手数をおかけします。

    イエネコの場合は、「あまり大きくない動くもの」に反射的に反応するみたいですね。イギリスからの報告によると、「ノ(イエ)ネコはカヤネズミの主な捕食者のひとつ」らしいです。カヤネズミは周期的に大発生するタイプの生物ではなさそうですし、ある程度の大きさの捕食者の主食になるには小さすぎるらしいのですが、植生や季節などの条件によっては地表部も利用しているそうなので、農耕地までやって来たツシマヤマネコに捕食されることも充分にあるのではないかと思います。

    乾田と湿田で事情は違ってくると思うのですが、たとえば(春に)ヘアリーベッチなどを緑肥として利用している場合、田おこしの際に、ヘアリーベッチの茂みからカヤネズミが飛び出してきたりもするそうなので、こういう状況だとツシマヤマネコは捕食しやすいかもしれないですね。

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  4. カヤネズミの主要な捕食者はヤマネコでも、ヤマネコの主要な餌はカヤネズミではないかも、というつもりだったんですが、書き方が悪かったですね。

    上県町佐護の田んぼではヤマネコがよく目撃されているようなので、稲の間で待ち伏せしたりして、よく利用しているのかもしれません。
    そういうヤマネコにとってカヤネズミは主要な餌になるのでしょうね。

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  5. 対馬でのカヤネズミの呼び方ですが、わからないという方ばかりでそれらしい回答が得られていません。
    「あかねずみ」と呼んでたという方がいたのですが・・・引き続き調査します!

    何か情報を得たらご連絡をと思いますが、jipofukuさんの連絡先を教えていただけますか?
    (これも見ていただけるのか、ちょっと心配です)

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    1. ありがとうございます。返信が遅れてすみません。背中が赤い個体も見かけるので、「あかねずみ」という呼び方も納得できますね。

      あまりにも小さくて野外で見かける機会はとても少なく、特に子育て中の雌親は人の気配があるとさっと逃げるみたいですが、狩猟術がまだ未熟な若いツシマヤマネコにとっては、危険のないてごろな餌になっているのかも…しれません。畑に捨てられていた3カ月くらいの子ネコ(イエネコ)は、主に虫を捕って食いつないでいたそうですが(幸い、保護されました)、虫よりもカヤネズミの方が栄養価は高いかも…しれませんね。

      イギリスのカヤネズミ情報が知りたかったのでtwitterアカウントをとりました。https://twitter.com/bluetittit
      です。何かわかりましたら、よろしくお願いいたします。m_m

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    2. 見ていただけてよかったです。
      何か新しい情報が入ったら、twitterでお知らせしますね。

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